大きいとどう猛に感じるようですが、ウィペットは日がな一日ボーっとしています。
数日前に一歳を迎えた子もグッとお姉さんになりました。
誤解されそうですが、わたしはベタベタかわいがりません。
行かないと、彼女たちの方が寄ってきます。
来たら抱きしめてやります。
こちらから行くと逃げるのは恋愛と同じですw
毎日来ていたLINEが突然来なくなったら気になります。
追えば逃げる、引けば来ます。
「ウィペットに多い病気はなんですか?」
よく聞かれます。
わかりやすく言っちゃうとねぇ、ウィペットは雑種なんです。
ウイペットは、17世紀のイギリスで生まれた犬種です。
ウサギやネズミなどの小さな害獣を駆除するために、グレイハウンドを小型化したことが始まりといわれています。
その後、農夫や炭鉱夫の間で素早く動ける体を手に入れるために、マンチェスターテリアやベドリントンテリアなどと交配され、ドッグレースに参加する犬種としても改良が加えられました。
いくつかの犬種が混ざることで遺伝子プールが大きく、それによって病気にかかりにくいのが特徴の一つです。
ブラック(黒色)
シール(焦茶色)
ブルー(灰色)
フォーン(ベージュ色)
レッド(赤茶色)
みなさんご存知のイタグレカラーです。
これはアメリカタイプの色です。
ブラック(黒色)
グレー(灰色)
イザベラ(茶系)
これはヨーロッパタイプの色です。
茶系は総じてイザベラです。
ヨーロッパでレッド(シール含む)は好まれない色とのことで、レッドが出ないように作り上げられてきました。
なのでヨーロッパ100%のレッドが欲しいと探してもまず出ません。
日本にいるイタグレの八割、九割がアメリカタイプで、大多数が白が入っています。
ヨーロピアンはソリッドです。
ソリッドは単色をさします。
単色とは白い柄が入っていない、一色という意味です。
胸元と指先の小さい白は許容されています。
みなさん何色が欲しいとおっしゃいながら、「血統なんかどうでもいい」とも言います。
これは矛盾した話です。
色柄は血統です。
求めている理想をどう出すかが血統でわたしの仕事です。
わたしはガッツリ白が入ったデーハーなアメリカンが好きですが、現在のイタグレのスタンダードはソリッドとされています。
スタンダードとは、血統書つきの犬に決められている犬種標準というお約束事です。
なんと申しましょう...熱狂的?な人は「ソリッドじゃなければイタグレじゃないから!」みたいなツン抜けた言い方になっちゃったりしちゃったりするわけですよ。
でもね、何色であってもかわいい我が子なのは確かなので、ご安心ください。
犬の足は握りと言います。
イタグレやウィペットの足は、ネズミ足で前に長い指です(だから爪が削れず伸びる)。
確かにそれはそうなんですが、でもギュッと握った厚みのある足指が望ましいです。
よく犬の見方を聞かれますが、わたしたちにとって足の形は要チェックポイントの一つです。
さりげなく、パパっと足指の形は必ず見ます(笑)。
スズメの足みたくピャーッと開いて長いのではなく、指がギュッとしまりコロンと厚みのある足が理想です。
歩かせて運動していないと指は広がり、しっかり歩かせると指は握っていきます。
足先はトレーニングで作れます(人間も同じく重要)。
そのトレーニングの一つとして、砂浜散歩は有効です。
砂を歩くと指が広がり、握ろうとする作用が働きトレーニングになります。
行ける環境であれば、砂浜散歩はおすすめです!
「みんなと仲良く遊べないんです」と気にしている方が多いです。
「え、いっしょに遊ばないといけないんですか?」
ドッグランでワイワイ仲良くやっている犬さんに「上手に遊ぶわね〜」と声がかかるので、「うちの子は遊び下手」となるのでしょうね。
では大勢で遊べない人間は下手な人ですか?
だとすると協調性のないわたしはかなりダメダメダメ人間です!
それでももう五十年以上も生きています。
遊びたければ遊ぶし、遊びたくなければ遊ばない。
騒々しいのは苦手、ひとりでいたいのに、無理に大勢と遊ばなくちゃいけないの?
子どもの時の社会化うんぬんは確かにあれど、
「遊びたい子は遊ぶ、うちの子は遊ばない」
堂々としていればヨイですよ。
先の投稿で、レッドブリンドルやブラックブリンドルと記載しましたら、違いを質問いただきました。
繁殖者が申請用紙に記入した通りの血統書ができてきます。
ある人はレッドに見えても、わたしがフォーンに見えればそのように申請しますよね。
そう、色は申請者のフィーリングもあるってわけです!
ブラックかシール(焦げ茶)かはけっこう悩みます。
どう見てもブラック(真っ黒)でしょってワンちゃんの飼い主さんが「血統書にシールって書いてあるのでうちの子はシールです」とおっしゃることがあるのですが、色の誤差はそういったことで発生します。
書き換えてももらえますが、成長とともに色は変わりますしね。
そんなことで、うちはオーナー様が決まっている場合は、「これでいかがですか?」と確認しています。
ま、ブリンドルとだけ提出すればそれでいいんですが、なんかカッチョ良くしたいじゃないですか(笑)。
レッドブリンドル&ホワイトマーキング
フォーンブリンドル&ブラックマスク
みたいに申請しています。
美術館や博物館で音声ガイド(録音機械)を借りますか?
日本人は無形にお金を払う習慣がないので、借りる人は少ないかもしれませんね。
でも、音声ガイドはあった方が100倍楽しめますよ!
見るだけでは分からない情報を知ることができます。
隠された本当の意味などはガイド無しには知り得ません。
ポイントが分かり、見ておくべき部分の見逃しを防げます。
すべての画家に人生があり、ドラマがあります。
ストーリーや心情を知ると様々な感情がわいてきて、好きな絵や画家を見つけられます。
「初心者でも楽しめる」
わたし自身はウィペットとイタグレの音声ガイドになろうと思っています。
見えていても気づかない部分を、「ほら、ここよ」と伝えると「ぬぉぉぉー!」とみなさんなります(笑)。
とっかかりがあると、そこから話題も疑問も増えます。
もっと深く愛せたり、違う角度から興味がわいたり、自分の好みを知ったり、がぜん楽しみが増えます。
音声ガイドの音声ガイドでした(笑)。
血統書つきの犬にはその犬種の理想とされる姿、性質が決められています。
繁殖指針とする犬種標準(スタンダード)です。
イタグレもサイズや色、あるべき姿がスタンダードとして定められています。
サイズは地面からキ高が32センチから38センチ
体重は3.5以上、5キロ以下
これはあくまで理想とする大きさです。
それ以外にも頭部の形、目の形、鼻の色、鼻筋の形、脚の形、肩胛骨の角度、指の形、歯のかみ合わせ、あらゆる部位に大して事細かく理想があります。
パーフェクトの犬はいないので、それに近い子が生まれるように繁殖するのがブリーダーです。
イタグレの雌にイタグレの雄をかければ子どもはイタグレです。
しかし、健康でイタグレらしいイタグレを繁殖するにはスタンダードをよく知り、健康な家系を選び、環境を考えて繁殖しなくてはなりません。
たくさんのイタグレを見て、その違いを見る目を養い、ご自身のワンちゃんの良いところ悪いところを客観的に判断できるようになりましょう。
もし自分のワンコに欠点があっても気にすることはありません。
可愛いことに変わりはありませんから!
出産した瞬間から、お母さんは赤ちゃんに寄り添い24時間育児をします。
トイレや水飲みは走って済ませます。
2週間して目が開くと、それは変化していきます。
「目が開いたわ。まずは一安心だわね」と、緊張感から解放されるのがわかります。
そこまでは命に直結した微妙な時期なのです。
3週間してフードを食べるようになると、赤ちゃんから離れるようになります。
時々戻ってはチェックしの繰り返し。
そんなにサボって、ちゃんと子育てしなくて大丈夫? と思ってしまいますが、お母さんは把握してるんですよね。
ピッタリ寄り添わないといけない段階、離れて見守る段階。
初産女子であっても、ほんとによく知っています。
カレンダーを見ているかのように毎回日取りも同じに子育ては進みます。
それは赤ちゃんたちも同じです。
うっかり忘れたり、遅れたりせず、毎日の成長目標をクリヤーしていきます。
ほんとに、ほんとに彼らはすごい。
最初から備わっていて、知っていて、間違いなくこなしていきます。
それをわたしたちは、彼女らがどう産み育ててくれたかも知らずに、途中から横取りし、高等な人間様だと勘違いし、躾、躾など言うのですよ。
知らなくてはならないのはわたしたちなのだと気がつかないといけません。